平成27年度 合格者達の声


後半戦通信添削講座(参加No.1037),ユープラ(参加No.124)
Kさんの声(石川県)

1.ウラ指導の指導内容で特に合格に役だったことは?
A: 私はウラ指導の製図(後半戦フルコース)を受講しました。
まずは添削課題の「落としどころ」「模範解答例」。
昨年までは独学だったので、自分のエスキス力やプランが本当に間違っていないのか、独りよがりの図面になっていないのかなど不安でしたが、「落としどころ」と「模範解答例」で自分の思い込みや考え違いをしている部分が発見でき、またエスキスやプランを考える上でのポイントを知ることができた。

次に「条件ピックアップシート」
採点者としての視点で自分の図面をチェックすることができたので、要求課題の抜けがなくなる練習ができた。

そして最後に「掲示板」
自分が抱いている疑問点を質疑でき、また他の皆さまが抱いている疑問点と回答が見られてとても参考になりました。
そして、何より一番心に残っていることは、最後に受けた「一発模試の採点考察」でペンギンさんのブログ(ura410物語)に書かれている内容です。

特に下記事項は本番中も意識していました。
不合格リスクを覚悟した上での運命の決断(=特定の部分について意図的に条件無視)。
課題文から計画重要部を読み取り、何を優先して計画していくべきかを明確化。
答えは課題文に中にある!
結局は空間構成で決まる!空間構成とは「ゾーニング」+「動線計画」のこと。
何よりも先にアプローチ計画を整理。
駐車場の出入口は横断歩道から計5m以内は計画不可。
通称Wローカは避けましょう。
ヘルパーステーションやスタッフルームは利用者用のEVホールや出入口からすぐに視認できる位置に計画すること。
ラウンジ以外の要求室は区画する。
便所や倉庫を含め、要求室については、廊下などからアクセスできる計画とすること。
プレストレスの長スパン梁は十字に組んではいけない。
などなど

☆そして何より「木を見て森を見ず」にならないよう、常に全体を意識した計画をするということ。


2.学習方法で工夫、力を入れて勉強したことは?
A:独学だったのでいかにモチベーションを上げ続け勉強できる習慣をつけるかにかかっていました。


4.その他、製図受験の感想、後進へのアドバイス
A:製図受験に限りませんが、試験日当日にマックスの力を発揮できるよう、勉強計画から体調管理も含め、試験当日を見据えた全体計画を立てることが大切です。
そして当日の持ち物まで事前に検討し、準備しておくことも必要です。
勉強計画においては、「エスキスの勉強」と「作図の勉強」に大きく分けることができると思いますが、自分の場合は作図時間がとにかくかかるタイプだったので、どうやったら早く描くことができるかを海豆研究所さんのブログを見たり、その他いろいろなサイトを見たりしながら、自分に合うやり方かを模索しながら作図練習をしました。

そこで、補助線を引いている時間が無駄だなとか、テンプレートの動かし方、シャーペンや消しゴムはどれが自分に合っているかなど、いろいろと試してみました。
便所やEV・階段などのコア部分の作図練習や、断面図は短い時間でも練習できます。
ですが、とうとう試験本番まで全体で3時間半をきることはありませんでした。
最後の一発逆転模試でも4時間かかりました。
記述も45分~1時間はかかっていました。
試験2週間前にN学院の模擬試験を最後に受けましたが、そこで初めて無理やり何とか3時間半で描ききったという状況でした。
案の定、試験本番でも時間がなくなりそうでしたが、火事場の何とやらで今までの最高スピード15分で断面図を描きあげました。
これは、作図練習していたおかげです。

そして、エスキスですが、この試験はエスキスで決まるといっても過言ではないくらいエスキスが重要なのは皆様ご存知かと思います(あちこちで言われているので)。

ですので、これもいろいろな方法を自分なりに試しました。
よく決め打ちは絶対ダメと言われるのですが、自分の場合は大まかな決め打ちをしておくことで、逆にパターン出しをしやすくすることをしました。
課題条件によってパターンを臨機に変更できる程度の決め打ちです。

自分の場合は、ウラ指導さんや海豆研究所さんのようなエスキスの仕方も、試してみましたが、おととしと昨年で身についてしまったエスキスの仕方に慣れてしまっていたせいもあり、修正している時間がないと判断し、いいとこ取りをする形で自分流で今回は行くことにしました。

最後に、その他の注意事項や工夫を書かせていただきます。
試験当日、自分は一番前の列のしかも真ん中の席(教壇の目の前)でした。
そして、右利きにとっては不利な左側の席でした。
なぜ不利かというと、平行定規や三角定規を使用する時に右側へ線や定規を引っ張っていくので、自分の右側にいる人が置いてある道具と干渉しそうになるからです。
また、前後間隔においても、一番後ろの席なら椅子を引く時に後ろの人を気にする必要がありませんが、一番前や真ん中の列の人は、立ちあがって描く時などに椅子を引きすぎると、後ろの人の机にガツンと当ててしまう可能性もあり、余計な心配も出てきます。
また、横の人が消しゴムを使うと机が揺れるのです。
それは、自分も同じで、そのために消しゴムを使用する時はゆっくり静かに消し、でも横の人は思いっきり消して机が動くはで、そういう気疲れも試験では発生します。
工夫としては、自分は手に汗をよくかくので、指先だけ穴をあけた(右手の親指と人差し指部分のみ)白い手袋を両手にはめて作図することで、図面が自分の手汗でこすれて黒くなることを防ぎました。
最後に製図受験で一番大切なことは、やっぱり全体の時間管理だと思います。
課題読み、エスキス、記述、作図、面積計算、見直しまで、自分に合った時間配分を決めて、常に時間を気にしながら進め、自分で決めたタイムリミットがきたら、たとえエスキス途中でも作図にかかりだす、何が何でも描き切るということがまず大切です。
描き切れなかったらその時点で一発アウトですから。
エスキスをきれいに描き上げる試験ではありませんから。
自分は昨年、プランにはそれなりに自信があったのですが、避難歩行距離、2階の屋根軒先ラインと棟位置、要求室の中の細かい仕切りと部屋名書き忘れ、断面図での基礎小梁描き忘れなどがありランク2でした。
ダメだった原因は他にもあるかもしれませんが、明らかに描かなければいけないものを描いていなかったら、プラン以前の問題になってしまうわけです。
試験当日の時間管理と試験当日までの勉強スケジュールは、仕事における締め切りや工程管理、スポーツ選手などが本番で力を発揮するための体調管理や練習メニューに近いものがあると思います。
ウラ指導さんの荘司さんが散々おっしゃっている「木を見て森を見ず」にならないよう、常に全体から個を見るということを心がけて、ひとつひとつをしっかりと学んでいけたら必ず合格できます!
以上です。